トイレの詰まりには真空式ポンプが有効？使い方も解説

トイレが詰まってしまった時、真空式ポンプが効果的に解消できる道具として人気なのをご存知ですか？

トイレの詰まり解消といえばスッポン（ラバーカップ）を思い浮かべる人も多いと思います。真空式ポンプは、スッポン（ラバーカップ）よりも強い吸引力で、効果的にトイレの詰まりを解消することができます。

しかし、真空式ポンプも万能ではなく、使う上で注意するべき点があります。

この記事では真空式ポンプとはどのようなものなのか、どうやって使うのか、注意点は何か、どこで購入できるのかについて解説します。

いつやってくるかわからないトイレの詰まりに備えて、ぜひ読んでみてください。参考になる点があるはずです。

そもそも真空式ポンプとは？

トイレの詰まり解消専用の真空式ポンプは、「真空式パイプクリーナー」というのが正式名称です。

真空式パイプクリーナーは、真空式ポンプの吸引力で詰まりの原因を取り除きます。真空になる分「スッポン（ラバーカップ）」よりも高い吸引力があり、扱いやすいのが特徴です。

真空式パイプクリーナーの先端には、スッポンと同じように、ゴム製のカップがついています。このカップをトイレの排水口に密着させて真空状態を作り出し、真空式ポンプで水を吸い上げ、詰まりの原因を吸引してくれるのです。

真空式パイプクリーナーは、カップを交換すればトイレ以外の場所の詰まりにも使えます。洗面所やお風呂の詰まりなどにも活用できるので、一家に一台あると便利です。

トイレの詰まりは真空式ポンプで直せる？

真空式ポンプは強力で便利な道具ですが、どんな詰まりも直せるわけではありません。

真空式ポンプで直せる詰まりは、水に流せるものが原因の場合です。具体的には以下のようなものが挙げられます。

• トイレットペーパー
• 排泄物
• 水に流せるトイレクリーナー

一方、水に流せないものが原因の詰まりは、真空式ポンプでは直せません。具体的には以下のものが挙げられます。

• おもちゃやスマートフォンなどの固形物
• 紙おむつや生理用品
• 食品や嘔吐物
• ペット用トイレ砂

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真空式ポンプの仕組み

真空式パイプクリーナーは、大きく以下の3つの部分に分けられます。

• カップ
• シリンダー
• ハンドル

スッポン（ラバーカップ）でいえば柄にあたる部分が、真空式パイプクリーナーではシリンダーとなっていることが最大の特徴です。

シリンダーの先端についているカップをトイレの排水口に密着させた状態でハンドルを強く引くと、カップの中が真空状態となり排水口の奥の水が勢いよく吸い上げられ、水流が起こります。この水流の力で詰まりの原因を引っ張り出すのが、真空式パイプクリーナーの仕組みです。

真空式ポンプの種類

トイレの詰まり解消に使える真空式ポンプは大きく分けて2種類あります。

• 家庭用真空式パイプクリーナー
• 業務用ローポンプ

家庭用真空式パイプクリーナーは一般家庭での使用を想定した商品です。サイズも小さく、トイレ掃除用品等と一緒にしまっておけば、いざというときにサッと取り出して詰まりを解消することができます。

業務用ローポンプは吸引力が大きく本体のサイズも大きくなっています。ほとんどの水道修理業者は業務用ローポンプを持っていますので、家庭用で対応しきれない詰まりでしたら、修理業者に依頼する方がよいでしょう。

真空式ポンプの使い方

真空式ポンプは、強力な吸引力でトイレの詰まりを解消できることがわかりました。しかし、使い方を間違えるとトイレの詰まり解消どころか、トイレ内に汚物が散乱し大惨事になりかねません。

真空式ポンプを正しく使うために、以下のものを用意しましょう。

• バケツ
• トイレ用洗剤
• トイレ用ブラシ
• 新聞紙
• トイレ用クリーニングシート
• ゴム手袋
• マスク
• エプロン
• 防護用メガネ

汚水が付着する可能性があるので自分自身の防護も忘れないようにしましょう。

前準備

準備ができたら、まず止水栓を閉めましょう。トイレが詰まった状態のまま、作業中に誤って水を流してしまうと汚水があふれてしまうおそれがあります。作業中水が流れるようになったか確認したい場合は、レバーを回して水を流すのではなく、バケツの水を少量流すようにしましょう。

真空式ポンプのラバーカップがしっかりと便器に密着できるようにするために、トイレの排水口を洗剤とブラシで掃除します。排水できないレベルで詰まっている場合には、排水口の中の水をバケツに汲み取っておきます。

次に汚水の飛び散り対策としてトイレの周辺に新聞紙を敷きます。

これで前準備は完了です。

排水口にカップを密着させる

便器の排水口に真空式ポンプのカップ部分を押し当てて密着させます。密着させる時のコツは以下の通りです。

• ハンドルを押した状態（下がっている状態）で押し当てる
• カップがつぶれるまで強く押しつける

しっかり密着させたら、水をカップ部分が浸る程度まで入れます。この時にカップの中に水が入るようなら密着できていない証拠ですので、もう一度しっかり密着させましょう。

ハンドルを引く

ハンドルを勢いよく引きます。水が勢いよく吸引されることで、詰まりの原因が水の勢いで崩され、流れやすくなります。

引く時はカップの中が真空状態になっているため、非常にハンドルが重くなっています。抵抗を感じない場合は、カップと排水口の間に隙間ができていて真空になっていない可能性があるでしょう。

押し引きを繰り返す

何度か押し引きを繰り返します。押すときにはゆっくりと押し、引くときは力強く素早く引くのがポイントです。吸引力を使って詰まっているものを吸い出すイメージです。

詰まりが取れたか確認する

ハンドルの押し引きを繰り返して、抵抗感がなくなってきたら詰まりが取れたか確認します。詰まりが解消されていたら、バケツから便器に水を流し、排水の状態を確認しましょう。

問題なく水が流れるようであれば止水栓を元に戻し、作業は終了です。

真空式ポンプを使う際の注意点

真空式ポンプを使う際の注意点は何かあるでしょうか。

詰まりの原因を確認する

詰まりの原因は何なのか確認しましょう。先にも述べた通り、真空式ポンプで直せる詰まりは、トイレットペーパー、排泄物、流せるトイレクリーナーなど水に流せるものが原因の場合です。水流を利用してかたまりを崩すことで詰まりを解消する仕組みなので、どんなに水流が起きても崩れないスマートフォンやおもちゃには使えません。

固形物を流して詰まらせてしまった場合に真空式ポンプを使うと、逆に奥へ押し込んでしまうおそれがあります。固形物を流してしまった場合は、事態を悪化させる前に水道修理業者を呼びましょう。

自宅のトイレに適した真空式ポンプを使う

真空式ポンプのカップには3種類のサイズがあります。

• Sサイズ…口径約2cm
• Mサイズ…口径約10cm
• Lサイズ…口径約20cm

トイレの詰まり解消であれば、MサイズかLサイズが合うことが多いです。また、トイレの種類が和式の場合には通常のドーム状のカップが、洋式トイレの場合にはカップの先端に突起がついた専用のものがおすすめです。

自宅のトイレに適したサイズ・種類のカップを使いましょう。

使用後は清潔を保つ

使用後のラバーカップには見えなくても汚れがたくさんついています。ラバーカップをきちんと洗い乾燥させて清潔を保ちましょう。

また、シリンダーやハンドル部分も洗える部分は洗い、アルコールなどで消毒しておくと安心です。

真空式ポンプを使うメリット

真空式ポンプを使うメリットとして、以下のことが挙げられます。

• 吸引力が強い
• 水が飛び散らない
• 操作が簡単

スッポン（ラバーカップ）よりも吸引力が強く、水が飛び散りにくいため、衛生的に使えるのは大きなメリットです。また、使い方も比較的簡単な点も誰でも扱いやすく、メリットと言えるでしょう。

真空式ポンプはどこで買える？

トイレの詰まりに対応できる真空式ポンプ（家庭用真空パイプクリーナー）はホームセンターやネットショッピングで購入することができます。

価格の相場は1,000円から3,000円程度となっています。購入する時は付属のカップが目的に合ったサイズや形状かどうか確認しましょう。

トイレの詰まりが解消できない場合は水道修理業者に依頼する

真空式ポンプを使ってもトイレの詰まりが解消できないときや、トイレの詰まりの原因がそもそもわからないときは、下手に自分でなんとかしようとせず、水道修理業者に依頼しましょう。

詰まりを悪化させてしまうとトイレ自体の交換など、修理が大掛かりで高額なものになってしまうおそれがあります。

トイレ修理の業者を選ぶ際のポイント

トイレ修理の業者を選ぶときにはどんな点に注意すればいいのでしょうか。

相見積もりを取る

常日頃から付き合いのある水道修理業者がいる場合などは別ですが、特に心当たりがなければ、インターネットなどで自宅が対応地域に入っている業者を3社〜5社程度ピックアップし、相見積もりを取りましょう。多くの業者が1回目の見積もりまでは無料で対応してくれます。

水道修理業者をピックアップする際には、ホームページに掲載されている施工事例や業歴などを参考にしてください。

また、見積もりを取る際、相見積もりを取っていることを伝えておくと、のちのち断ることになった時にスムーズです。

見積もりには工事の内容、費用などが書いてあります。アフターフォローの体制などについても確認した上で一番納得できるところに依頼しましょう。

指定給水装置工事事業者に依頼する

依頼しようとしている水道修理業者が、指定給水装置工事事業者かどうか確認しましょう。

水道管の工事ができるのは各地方自治体の水道局から指定を受けた、指定給水装置工事事業者に限ると水道法で定められています。

トイレ詰まりの修理を水道修理業者に依頼する際には、自治体指定の水道局指定工事店か確認しましょう。各自治体のホームページや、自治体へ問い合わせることで確認することができます。

トイレの詰まりはふくおか水道職人へお任せ

トイレの詰まり修理に真空ポンプが有効であること、真空式ポンプは水に流せる詰まりの原因にしか対応しないことがわかりました。また、真空式ポンプの使い方のコツをわかったので、この記事を読んだ人はトイレが詰まってもうまく真空式ポンプで対応することができるのではないでしょうか。

しかし、真空式ポンプを使ってもうまく対応できないケースも多いです。そのような時には迷わず水道修理業者に依頼しましょう。

水道局指定店である「ふくおか水道職人」では、トイレをはじめとする水回りに関するさまざまなトラブルに対応しています。24時間受付・365日営業を行っているので、緊急で相談したい場合も、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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監修者

福田マネージャー

《略歴》

2018年に株式会社 N-Visionに入社し水道メンテナンス業務を行う。
業界歴は7年で現在年間600件ほどの対応を行う。つまり・水漏れのトラブル解決のプロフェッショナルです。
修理完了後も安心してご利用いただける環境づくりに努めております。
福岡県でつまり・水漏れでお困りでしたらふくおか水道職人にお任せください。