水のコラム
一戸建てのトイレの水がなくなると起こるトラブルと原因
一戸建ての住宅で生活しているなかで、いつの間にかトイレの水が減っていて、驚かれた経験はありませんか。
これは、トイレの機能が低下している危険信号かもしれず、放置するとさまざまなトラブルを引き起こしかねません。
そこで本記事では、一戸建ての住宅でトイレの水がなくなった際に起こるトラブルをお伝えしたうえで、その原因と対処法を解説します。
トイレのトラブルを早急に解消したい方は、ぜひご一読ください。
目次
トイレの水がなくなった際に起こるトラブル
便器に溜まっている水は“封水”とよばれ、わたしたちがトイレを快適に使用するうえで、さまざまな役割を果たしています。
一般的な洋式トイレの場合、適切な封水の水位は、便器の排水口から5~10cm程度です。
封水がこの水位より低くなると、さまざまなトラブルが発生します。
上記を踏まえたうえで、封水の水位が低下することで起こる、4つのトラブルを見ていきましょう。
トラブル①悪臭が広がる
封水がなくなると、下水道管からトイレに悪臭があがってきます。
封水は、下水道管から起こる悪臭を防止するフタとしての役割を担っています。
しかし、封水の水位が適切に保たれていないと排水口にすき間が生まれ、結果としてトイレに悪臭が漂ってしまうのです。
特に一戸建てでは、下水道管がトイレに直接接続されているため、芳香剤や消臭剤では解決できないほど強烈な悪臭が発生します。
トラブル②害虫が侵入する
封水がなくなると、害虫が侵入しやすくなってしまいます。
封水は、便器の排水口のすき間を埋めることで悪臭を防ぐのと同時に、害虫の侵入も防いでいます。
しかし、封水が減少すると、排水口に害虫が侵入できるすき間が生まれてしまうのです。
トイレの排水管は、悪臭や害虫の侵入を防ぐためにS字に湾曲していますが、封水がなくては十分に機能しません。
一戸建ての場合、下水道管が直接トイレと接続している関係上、悪臭のほか、害虫にも侵入されやすいという特徴があります。
特に夏場は、一度侵入を許すと住居内での繁殖につながり、完全に駆除するのが難しくなってしまいます。
トラブル③トイレの排水機能が低下する
封水の水位が適切に保たれていないと、排水機能が低下します。
封水は、悪臭や害虫の侵入を防ぎつつ、排泄物やトイレットペーパーを流しやすくする役割もあります。
しかし、封水の水位が低下していると、これらが水に浸らないため、本来なら問題のない量でさえ流しきることができなくなるのです。
また、封水が少ないままでトイレを使用すると、排水口や排水管がつまる原因にもなります。
なお、この状態が続くと排水回数が増え、無駄な水道料金がかかってしまうといった問題も生じてしまいます。
トラブル④掃除の手間が増える
封水の水位が低下していると、便器に汚れが付着しやすくなり、掃除の手間が増えます。
封水の量が十分であれば、排泄物やトイレットペーパーが封水に浸かるため、便器との接触を最小限に抑えられます。
しかし水位が足りていない場合は、それらが便器に直接触れるため、汚れやすくなるわけです。
また、付着した汚れは、乾燥すると落としにくくなるため、こまめに掃除しないと清潔感を保つことが難しくなります。
一戸建てのトイレの水がなくなる原因とは?
トイレの水がなくなると、悪臭や害虫の侵入にくわえて、排泄物が流れにくくなるといったトラブルが発生することがわかりました。
ここからは、一戸建てで封水のトラブルが発生する原因を解説します。
原因①排水管のつまり
建物の構造を問わず、封水切れを引き起こす原因としてもっとも多いのが、排水管のつまりです。
近年のトイレは、1回に流れる水量が約4~5Lの節水型が主流となっています。
約18Lの水を流す従来型よりも水量が大幅に少ないため、一度に大量の排泄物とトイレットペーパーを流すとつまりやすくなっているのです。
排水管がつまってしまうと、水の流れを妨げることとなり、封水の水位低下につながります。
原因②排水管の気圧変化
封水がなくなる原因として、気圧変化による誘因現象も挙げられます。
特に、強風の吹く日や気圧の変化が激しい日は、排水管内の空気圧が不安定になるため、封水が引き込まれて十分な水位を保てなくなることがあります。
これは排水管の構造上、2階建て以上の一戸建てで起こりやすい現象です。
原因③ タンク内の不具合による排水量減少
トイレタンク内で不具合が発生すると、排泄物を流す際の水量が減少し、封水切れを引き起こします。
タンク内では、ボールタップやフロートバルブといった部品が、便器を洗い流す際の水量、およびタンク内の給水量を調整しています。
そのため、これらの部品が劣化・破損すると、供給される水量が不足し、封水の水位低下を招いてしまうのです。
トイレを流す水量が少ないと感じた際は、タンク内の部品に劣化や故障がないかを確認してみましょう。
原因④便器の破損
便器自体にひび割れをはじめとする破損があると、封水がうまく溜まらないことがあります。
破損状態によっては封水の水位が安定しないだけではなく、便器内から水が漏れ、床が汚れてしまうといったトラブルも起こります。
一見すると髪の毛のような黒い線が、実はひびだったということもあるため、トイレの水が少なくなった際には、一度便器を確認してみましょう。
その際、直接手で触れると怪我をするおそれがあるため、十分に注意してください。
原因⑤水の蒸発
長期間の外出や出張でトイレの使用頻度が減ると、便器内の封水が蒸発し、水位が低下してしまいます。
トイレは日常的に使用するため、便器内の封水が蒸発することは想像しづらいかもしれません。
しかし、気温が高い日や夏場は封水が蒸発するため、帰宅時に「悪臭が漂っていた……」「虫が湧いていた……」といったケースがあります。
数日間にわたって自宅を留守にする際は、封水が蒸発しないように対策することが重要です。
【原因別】トイレの水がなくなったときの対処法
前項では、トイレの水がなくなる原因を明らかにしました。
ここからは、その原因ごとの対処法をお伝えします。
なかには、専門知識や技術を必要とせず、ご自身で行える対処法もありますので、以下の内容をご参照ください。
もしご自身で対処しても改善がみられない場合は、できるかぎり早く水道修理業者に相談しましょう。
排水管がつまっている場合
便器の封水の水位低下が、排水管のつまりによって起こっている場合は、ラバーカップを使用するか、お湯を流し込むことでつまりを除去できます。
ラバーカップは、棒の先端に半球状のカップを取り付けた掃除用具で、トイレのつまりを解消する際に適しています。
ラバーカップを用意できない場合は、40~60℃のお湯を流し込むことでつまりを解消することも可能です。
ただし、便器は熱湯の注水を想定して作られていないため、あまりにも熱いお湯を流すのは避けてください。
いずれの対処法も、トイレットペーパーをはじめとする水に溶けるものがつまっている場合に有効です。
排水管の気圧が変化している場合
気圧の変化により封水切れが起こった際は、水を数回に分けて流すことで改善が見込めます。
それでも直らない場合は、バケツ1杯程度の水をゆっくり流し込むことで、適切な水位を確保できます。
これらの方法を試しても水位の改善がみられない場合は、ほかの原因がないか確認してみましょう。
タンク内の不具合で排水量が少ない場合
排水量の減少は、トイレタンク内に不具合がある場合に起こりやすく、劣化・破損した部品を交換することで改善できます。
適切な排水量を維持するためには、タンクの水量を調整するボールタップ、給水管から流れるごみを止めるストレーナーなどの部品が、しっかりと機能している必要があります。
これらの部品は、ホームセンターやネット通販で購入できるため、サイズや型番を把握できれば、ご自身での交換も可能です。
便器が破損している場合
便器のひび割れは、防水パテやコーキング剤で補修できます。
これらの補修剤は、ホームセンターや100均などで手軽に手に入れられます。
まずはひび割れている便器の表面から水分をふき取り、用意した補修剤を修理したい箇所に塗り込みましょう。
既定の時間通りに乾燥させたら、便器に水を軽く流し込み、水漏れがないことをご確認ください。
便器のひびは、封水がなくなってしまうだけではなく、漏水による床の劣化や、階下への浸水につながる可能性があるため、見つけた際は早めの対処が必要です。
水が蒸発している場合
蒸発によって封水がなくなってしまった際は、通常通りにレバーを操作して、水を流すことで改善するケースがあります。
蒸発による封水切れはトイレの故障ではないため、慌てずに対処してください。
気温の高い日に数日間にわたって家を空ける際は、コップ1杯ほどの水を便器に注いでおくことで、封水の蒸発を防止できます。
ほかにも、便器をラップで密閉したり、蒸発防止剤を使用したりするといった対処法があります。
トイレの水の量を適切に保つために心がけたいこと
トイレの封水切れは、日頃からトイレを適切に使用しながら、適宜点検を行うことで防止できます。
以下で、トイレのトラブルを起こさないために、心がけたいポイントを解説します。
一度に大量の排泄物を流さないようにする
トイレを使用する際は、一度に大量の排泄物を流さないよう心がけましょう。
先述したように、近年のトイレは従来型と比較して流れる水量が少ないため、大量の排泄物やトイレットペーパーを一度で流しきれない場合があります。
また、トイレのレバーやリモコンにある“大”や“小”を適切に使い分けることも重要です。
大便を流す際は必ず“大”を使用し、一度に大量の排泄物を流す際は数回に分け、しっかり流しきることを意識してください。
定期的に掃除をする
トイレは、日常生活で使用する頻度が高いため、こまめに掃除している方が多いのではないでしょうか。
しかし、掃除だけでは防げない不具合が発生する場合もあるため、点検もあわせて行いましょう。
点検で確認するポイントには、タンク内の部品の状態やレバーの操作、排水量などが挙げられます。
普段目の届かない場所や、使用に伴う違和感を確認することで、いち早く異常に気付くことができます。
トイレの封水に関わるトラブルを防止するために、トイレを定期的に掃除したうえで、点検も行いましょう。
季節に合わせて対策をとる
夏場は気温が高く封水の蒸発が速いため、適切な水位が保たれていることをこまめに確認し、数日以上使用しない場合は、あらかじめ注水して封水切れを防止してください。
反対に、冬場に外気温が氷点下になるような地域では、保温材で配管を保護するか、夜間に水を流して凍結を防ぎましょう。
また、梅雨の時期や台風の際は、下水が逆流するおそれがあるため、便器に水のうを設置したり、排水管に逆流防止弁を取りつけたりすることで対処できます。
不具合が起きたらすぐに対処する
トイレの水がなくなったことで不具合が生じた際には、トラブルの長期化を防ぐためにも、迅速かつ状況に応じた適切な対処が必要です。
ご自身で対処できる方法がある一方で、慣れない作業に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
また、トイレのトラブルのなかには、複数の原因がもとになって発生しているケースもあるため、原因の特定が難しいこともあります。
不具合を放置してトラブルが深刻化すると、修理箇所が増え、最悪の場合にはトイレ自体の交換が必要となってしまいます。
修理費用がかさむおそれもあるため、ご自身での改善が難しい場合はためらわず、水道修理業者に依頼しましょう。
早い段階で依頼すると、修理にかかる手間や費用を抑えられる可能性があります。
トイレの水に関するトラブルで修理を依頼する際のポイント
水道修理業者に修理を依頼する際は、トイレの取扱説明書や保証書などを準備しましょう。
トイレの仕様を詳しく伝えられるように準備して おくことで、水道修理業者が修理すべき箇所や交換が必要な部品を特定する際に役立ちます。
また、見積もりの作成や、トイレの修理をスムーズに進められるはずです。
これにくわえて、具体的な作業時間や料金なども調べておくと、ご自身の日常生活にどの程度影響するのかがわかります。
トイレの水でお困りの際はふくおか水道職人にご相談ください
今回は、一戸建てのトイレで水がなくなる原因と、その対処法について解説しました。
封水とよばれるトイレの水は、適切な水位が保たれることで、悪臭や害虫の侵入を防ぐとともに、排泄物を流しやすくする役割を担っています。
封水切れの多くは、排水管のつまりやトイレタンクの不具合が原因です。
状況によってはご自身での修理も可能ですが、なかには解決できないケースもあります。
トイレトラブルでお悩みの方は、福岡県内の各自治体の水道局指定の水道修理業者である「ふくおか水道職人」にご相談ください。
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監修者

福田マネージャー
《略歴》
2018年に株式会社 N-Visionに入社し水道メンテナンス業務を行う。
業界歴は7年で現在年間600件ほどの対応を行う。つまり・水漏れのトラブル解決のプロフェッショナルです。
修理完了後も安心してご利用いただける環境づくりに努めております。
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